居抜き物件情報ガイド

店舗物件の売買に関する造作譲渡とは何か

造作譲渡とは、店舗物件の売買において付随的に発生する売買の一つです。店舗物件の売買に関しては、基本的に一つの原則が存在します。その原則とは、スケルトン渡し・スケルトン返しと呼ばれるものです。スケルトンとは、床・壁・天井等が無い、骨組だけのコンクリートの打ちっぱなしの状態の事です。

通常は契約の終了後に業者に依頼してこの状態に戻した後、次の契約者が一から内装を行って開業する事が基本となります。しかし、実際には内装を解体しなくても、前後の出店店舗の形態によっては改装等で利用出来る可能性も考えられます。それが可能であれば、前後双方の契約者にとっても内装に関連する費用の削減が可能となるので、優位であると言えます。そこで、建物の所有者・これまでの契約者・新たに出店する契約者の三者合意がある場合に限って、内装を残したままの取引が可能となっています。こうした物件を居抜き物件と言います。

居抜き物件の場合、これまでの契約者が設置した内装設備は次の契約者に引き渡される事になりますが、内装設備の中には充分な資産価値を持つものが含まれる場合があり、先の契約者が有償での売却を希望する場合があります。一方で本来は解体するものであるから無償で譲るという場合もあります。従って、内装設備の売買に関する契約が別途必要となります。そしてこの契約と内装の引き渡しを、造作譲渡と呼んでいるのです。